14 February 2018

WiiのゲームをSDカードからバックアップ起動する

event_noteFebruary 14, 2018

 今回は、WiiからWiiのゲームDiscのデータをバックアップし、SDカードやUSBメモリ(またはUSB接続の外付けHDD)から起動する手順について見ていきたいと思います。

毎度のことですが、現在WiiUが手元にないため、WiiUからのWiiのゲームのバックアップ起動については、詳しく書くことができない状態です。ご了承ください。

必要なもの

・HomeBrewChannelがインストールされているWii
(HomeBrewChannelの導入方法については検索されるか、もしくはWindowsをお使いの方はこちら)

・SDカード
(原則、最大32GBまでのものが使用可能です。)[FAT32形式でフォーマットされたもののみ]

・(使いたい場合は) USBメモリやUSB接続の外付けHDD ※1 (NTFS形式 ※2 FAT32形式 でフォーマットされたもの )

※1:  WiiUではWiiモードでないときにUSBストレージを刺していた場合、そのUSBストレージをWiiU専用形式にフォーマットするかどうかを尋ねられるようです。WiiU専用形式にフォーマットすると、そのWiiUの内部容量を増やすことはできますが、そのUSBストレージにWiiU以外のデータを入れることができなくなるため、Wiiのバックアップデータを起動させるためには、WiiU専用形式にフォーマットされていないUSBストレージが必要となります。
また、WiiUではWiiよりも、USBへの電源供給が弱く、Wiiでは問題なく使用できていたUSB接続の外付けHDDであっても、USB口をダブルで接続したり、外部から電源を供給しなければ、USB HDDがWiiUに認識されない、ということがあるようです。

※2:  Wiiのゲームディスクの容量が約4.3GBである関係上、FAT32形式では4GBまでのファイルしか取り扱うことができず、PC上で分割されたISOを結合したり、そのISOを4GB以内に収まるような形式に変換するのが多少手間ですが、NTFS形式ならば、4GB以上のファイルも扱うことができ、変換なしで起動できます。
とは言ったものの、もしもNintendont(こちらの記事を参照)でUSBストレージの一番上の階層に作成した”games”フォルダから、ゲームキューブのゲームをバックアップ起動させたい場合は、NintendontではNTFSフォーマットに対応していないため、GCとWiiの両方を一つのUSBから読み込みたいとなるとFAT32形式でフォーマットしたUSBストレージを使う必要があります。 USBストレージのパーティションを分ければNTFS、FAT32を共存させることは可能かもしれませんが...詳しくは調べていません。


***以下はWindows上で実行するプログラム***
(下記のリンクからダウンロード下さい)


Wii Backup Manager
https://web.archive.org/web/20160528145654/http://static.wiidatabase.de/Wii-Backup-Manager.zip


***以下はWiiのHomeBrewChannelから実行するapps***
(同じく、下記のリンクからダウンロード下さい)


・Yet Another Wad Manager (既にSDに入っていたり、WiiUを使う場合は不要)
https://web.archive.org/web/20171230045854/http://www.hacksden.com/attachment.php?s=61e3e617ca2d1f88655a6d380b4fcf45&attachmentid=793&d=1369548542

・WiiFlow v4.2.1
https://web.archive.org/web/20160528183153/http://static.wiidatabase.de/WiiFlow.zip

・CleanRip v2.0.0
https://web.archive.org/web/20160528223431/http://static.wiidatabase.de/CleanRip.zip


***WiiへとインストールするcIOSについて***


Wiiのゲームディスクをバックアップ起動するためにはcIOSをWiiへとインストールする必要があります。

 以下ではWiiでのcIOSのインストールとバックアップ起動について取り扱います。

Wiiからバックアップ起動する場合は、簡単化のため、こちらのブログ

untitled - WiiでGCのゲームにチートを使用する方法

http://untitled.blog.jp/archives/1773829.html

からダウンロードできる set.rarファイルの中から、cIOSのWADフォルダのみをお借りしたいと思います。(ダウンロードできない場合はこちら から)

 

手順1(必要なファイルのSDカードへの配置)

 まずは、YAWMM_EN.zip、 WiiFlow.zip、CleanRip.zip、 set.rar といった先ほどダウンロードしたファイルを解凍します(rarファイルの解凍には個人的には7zipというソフトウェアがお勧めです)。

 YAWMM_ENフォルダの一つ中にあるYAWMM_ENフォルダ、 WiiFlowフォルダのappsの中にあるwiiflowフォルダ、 CleanRipフォルダのappsの中にあるCleanRipフォルダを、SDカードの一番上の階層に”apps”という名前のフォルダを作成し、その中に配置します。続いて、set.rarファイルを解凍してできたsetファイルの中からwadフォルダをコピーし(ほかのファイルはここでは使用しません)、SDカードの一番上の階層へ配置します。

手順2(cIOSのインストール)[WiiUの場合は手順が異なります]

HomeBrewChannelからYet Another Wad Managerを起動します。

 こちらの過去記事と同じような要領で、SDの直下に配置したwadフォルダの中から 「cIOS249[56]-d2x-v8-final.wad」 と「cIOS250[57]-d2x-v8-final.wad」 の二つをインストールしてください。

続いて、WiiのDiscからデータを吸い出していきます。

手順3(Wiiのゲームディスクの吸出し)

CleanRipを起動します(USBを使う場合は、Wiiを横にしたとき上側にくる方のUSBポートに接続)。

しばらく待ってからAボタン。

USBかSD、吸出し先を指定します。

 USBを指定した場合、そのUSBがフォーマットされている形式を選択してください(エラーが出た場合はUSBの形式と今選択した形式が異なっているか、USBの接続が上手くいっていない可能性があります (Wiiを横にしたとき上側にくる方のUSBポートに接続) )。

DATファイルのダウンロードは特に必要ないのでNOを選択。

吸出したいゲームのディスクを入れてAボタン。

 以下の画面でAを押してしまうとすぐに吸出しが始まってしまうのでご注意。十字ボタンを使い設定を行っていきます。

 Dual Layer は、二層ディスクのゲームの場合はYES、それ以外はNO。(二層ディスクの日本版ソフトは、 スマブラX、メトロイドOtherM、戦国無双3、ミブリー&テブリー のみだそうです)

 Chunk Size は そのサイズごとにISOが分割されて吸い出されます。FAT32形式のSDやUSBへ吸い出す場合は、1-3GBお好みで(MAXは不可)。NTFS形式のUSBへ吸い出す場合はMAXを選択すれば、ISO結合の手間いらず。

 New device per chunk をYESにすると、上で設定したChunk Size毎に吸出しが一時停止し、吸出し先を新規に指定できます。USBの容量がカツカツでない限りNOで良いと思います。

設定が終わったらAボタン。吸出しが始まります。しばらく時間がかかります。

 参考までに、スマブラX(二層ディスク[約8GB])の吸出しにかかった時間を書いておくと
SDカード:約52分  USBメモリ(NTFS形式):約26分  でした。

 完了したら、SDカードやUSBストレージの一番上の階層に、[***ゲームID***].isoというWiiのDiscをバックアップしたファイルが作成されていると思います([*ゲームデータID*].bca、[*ゲームデータID*]-dumpinfo.txt というファイルは特に使用しませんので削除しても構いません)。もしも、NTFSフォーマットの大容量のUSBストレージを使っている場合には、そのUSBの一番上の階層に”wbfs”というフォルダを作成し、その中にisoファイルを移動させるだけで、バックアップ起動に必要なファイルの準備は完了となります(手順4へと進んでください)。

 SDカードや、FAT32形式でフォーマットされたUSBからバックアップ起動する場合は、PC上で、分割されたISOファイルを結合し、そのISOを4GB以内に収まる形式に変換する必要があります。

手順3.5 (分割されたISOファイルの結合とそのISOファイルの変換)

 [*ゲームID*].part0.iso、[*ゲームID*].part1.iso…と分割されたISOファイルを結合します。

 Windowsの場合には、[*ゲームID*].part0.iso…のファイルがあるフォルダの、何もないところを Shiftキーを押しながら右クリックして、「コマンドウィンドウをここで開く」を選択。

 上の文の「ゲームID」の2箇所を、結合したいゲームISOのIDに書き換えてから、コマンドウィンドウ上にコピペしてEnterキーで実行すれば、デスクトップ上に結合されたISOが生成されるはず…(「コピーしました」と出るまでしばらく待ちましょう……)。

ISOの結合が完了したら、続いて変換作業に移ります。
Wii-Backup-Manager.zipを解凍しWiiBackupManager_Win32.exeを実行。

下の図の赤枠部分(Add>Files)から、変換したいWiiのISOファイルを読み込みます。

変換したいゲームにチェックを入れたら、Transfer>WBFS Fileを選択し、保存先を指定し変換を開始します。

 例えば、スマブラXならば、保存先に"Super Smash Bros. Brawl [RSBJ01]"というような感じで、"ゲーム名[ゲームID]"のフォルダが生成されます。このフォルダを、SDやUSBへと配置します。

 SDカードやUSBの一番上の階層に”wbfs”というフォルダを作成し、その中に、今変換した"ゲーム名[ゲームID]"フォルダを配置します。これでバックアップ起動の準備は完了です。

手順4 (Wiiのゲームのバックアップ起動)

WiiのhomebrewchannelからWiiFlowを起動します。

USBを使う場合は、Wiiを横にしたとき下側にくる方のUSBポートに接続ください。
(USBに何もささっていない状態だとなぜか起動までに時間がかかります)

USBにwbfsフォルダを配置した場合には以下のような画面になるかもしれません。

その時は、Selesct Partitions選択。

設定メニューのGame Partition をSDからUSB1へと切り替えます (未確認ですが、USB2という選択肢もでる場合は、それはWiiUの前面側のUSBポートを表しているのではないかと思われます)。

wbfsフォルダに入っているゲームの一覧の更新は、カーソルを下のほうに動かすと出てくるメニューバーの青丸部分のボタンを押して、

Reload Cache を選択します。

 バックアップしたはずのゲームが読み込まれない場合は、赤丸で示した設定メニューのGame PartitionsからUSB/SDを切り替えたり、青丸で示したホーム画面のReload Cacheを押したりするとうまくいくかも。

 メニューバーの白丸で示した部分のボタンは、押すごとに Wiiにあるチャンネル一覧、プラグインのメニュー、SDのapps一覧、 Wiiのゲーム一覧 と切り替わります。 (あまり使うことはないかもしれませんが)

オレンジの丸で示したボタンからは、現在Wii本体に入っているWiiのDiscのゲームが読み込まれます。

 また、メニューバーの赤丸で示した設定メニューから選択できる Downloadでは、Wiiがインターネットに接続されている場合、自動でWiiのゲームのカバー画像を取得することができます。 AllかMissingを選択。

 メニューからソフトを選び、Playボタンを押すと、ゲームのデータが読み込まれます。SDカードから読み込む場合は、一瞬フリーズかな?と思う程度には起動するまで時間がかかるかも知れません。

 

追記:Play を押して 画面が真っ黒のまま進まなくなった場合は...

先程の画像の赤丸で示した Settings にある Startup Settings という項目へと進み Force Load cIOSOn にすると起動するようになったとのコメントを頂き、私も別のWiiで試してみたところ、ゲームが読み込まれるようになりました (情報提供ありがとうございます)。

 

02-19-2018追記

当初、この記事ではWiiFlowの派生版であるWiiFlowLiteを紹介していましたが、不具合が多いため、古いですが安定版のWiiFlow v4.2.1を用いることとし、記事を一部修正しました。